私の見たちょっと不思議な話。

その夢は、私の祖母が亡くなった翌日より1週間程見ました。

毎回夢のパターンは違っているんだけど、必ず祖母が出てきましたね。

あまりにも毎日祖母の夢を見続けるものだから、母親に呼ばれているんだろうか?

なんて話していたのを覚えてます。

 

最初はお葬式の夢でした。

画面全体が暗~くて、横溝正史の世界に出てきそうな縁側の有るお家で、周りには白黒の幕が張られています。お坊さんがお経をあげていて、どうやらお葬式の最中。

棺桶の中に眠る祖母を見て、何とかここから逃げ出そうと、祖母を背負って逃げる。

っていうのが最初に見た夢でした。

 

日に日に夢全体の色調が明るくなってきて、祖母も死んでしまっている状態から、生きている状態になっていきました。

でもいつでも祖母を連れてどこかに逃げようとしている夢でした。

 

そしてちょうど7日目。

真っ白な世界で、キノコ型の真っ白い建物が建っている場所に自分は居ました。

景色といえるものはその建物以外に有りませんでした。

ポツンと1つ建物があって、全体的に白く輝く世界。

その建物に近づくと、キノコ型の建物の細い部分がエレベーターになっていて、そこから上に上がれるようになっています。それに乗って私は上まで上がりました。

エレベーターが到着すると、そこには菊の花のベッドが有って、祖母が眠っています。安らかな寝顔です。祖母の顔の上以外、白菊の花で埋まっていました。

 

そのベッドの横には私の父が喪服を着て神妙な面持ちで立っていました。

手には、本かバインダーの様な物を持っています。

「最後のお別れをして下さい」

そう父に言われて祖母の枕元に行き、祖母にお別れの言葉をかけました。

「いままでありがとうね。お父さんとお母さんを大切にね。」と祖母がかすれる声で言って、そこで夢から覚めました。

 

これが祖母の夢を見た最後です。

以来どんなに望んでも1度も祖母の夢は見たこと有りません。

これがどんな意味のある夢なのか私には分かりませんが、あぁ、おばあちゃんは行っちゃったんだなぁ、と思いました。

そんなちょっと不思議な夢でした。